映画ネタバレと感想

映画【ブラック・クランズマン】ネタバレ(あらすじ)「黒人警察官がKKKに潜入!」感想評価も

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黒人警察官が白人至上主義の過激派団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」に潜入捜査した実話を、名匠スパイク・リーが風刺たっぷりに映画化した前代未聞の衝撃作。

第91回アカデミー賞では、脚色賞を受賞しています。

ここでは、映画「ブラック・クランズマン」のあらすじを「ネタバレなし」、「ネタバレあり(結末まで)」のパートに分けてご紹介します。

後半では、感想評価について書いていますので、そちらもぜひご覧ください。

【ブラック・クランズマン】予備知識

「ブラック・クランズマン」の予告動画

公開日(日本):2019年3月22日

監督:スパイク・リー

キャスト
ジョン・デビッド・ワシントン(ロン・ストールワース)
アダム・ドライバー (フリップ・ジマーマン)
ローラ・ハリアー(パトリス・デュマス)
トファー・グレイス(デビッド・デューク)
ヤスペル・ペーコネン(フェリックス)

作品概要
1970年半ばのコロラド・スプリングズで、ロン・ストールワースは黒人として初めての警察官となり、白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」への潜入捜査に挑むクライム・エンターテインメント。

こんなとんでもない設定にも関わらず、同名のノンフィクション小説を元にしているというところにも話題が集まっている作品です。

デンゼル・ワシントンの息子ジョン・デビッド・ワシントンと、『スターウォーズ』でカイロ・レン役を演じたアダム・ドライバーの掛け合いにも注目。

【ブラック・クランズマン】あらすじ(ネタバレなし)

1970年代半ば、アメリカコロラド州コロラド・スプリングズで、ロン・ストールワースは黒人として初めての警察官となります。

書類管理担当の記録室に配属されたロンは、白人警察官からの差別にも耐えながら勤務に励みますが、雑用に嫌気がさし、情報部への転属を直訴。

初めは相手にされないロンでありましたが、チャンスは意外にも早く訪れます。

黒人の政治団体ブラックパンサー党の活動が活発になっており、過激化した場合、暴動を未然に防ぐべく、集会への潜入捜査を命じられたのです。

集会の会場ではクワメ・トゥーレが過激な発言を用い、白人からの理不尽な暴力に対抗するには武装するしかないと、集まった黒人たちに演説します。

会場でロンは黒人学生連合の代表である女性パトリス・デュマスと出会い、食事に誘います。

初めは断わられたロンでありましたが、クワメ・トゥーレを会場からホテルに送り届けた後ならと、約束を取り付けます。

バーに到着したパトリスは不機嫌で、ロンが理由を尋ねるとクワメ・トゥーレを送る道中で白人警察官から理不尽な尋問を受けたことを聞かせれます。

ロンも同じ警察官の行動に対して不快な思いをしますが、二人は踊り明かしてその晩を過ごし、仲を深めるのでした。

潜入捜査の後、ロンの目に留まったのは、新聞に掲載された「KKK」への入団広告でした。

ロンは早速記載された電話番号に電話をかけると、思いつく限りの黒人やユダヤ人への暴言を放ち、自身が白人至上主義者であることを信じこませ、入団の面接までこぎつけてしまいます。

しかし、面接までこぎつけたものの、一体誰が面接に向かうのか、という問題が浮上します。

そこで、同じくコロラド・スプリングズ署に勤務する白人フリップ・ジマーマンに白羽の矢が立ち、電話担当はロン、直接対面するのはフリップとして、二人一役での潜入操作が開始します。

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以下、結末までのネタバレになります。ご注意ください。

【ブラック・クランズマン】あらすじ(ネタバレ)

面接でフリップは、支部長であるウォルター・ブリーチウェイとフェリックス、アイヴォンホーと出会います。

無事入団を果たしたロンとフリップでありましたが、フェリックスは警戒心が強く、フリップがユダヤ人ではないかと疑いをかけ、嘘発見器にかけようとしますが、間一髪のところで待機していたロンがフリップを助け、ことなきを得ます。

フリップは自身のアイデンティティに無頓着ではありますが、ユダヤ人なのです。

KKKと交流を続けていたある日、ロンがKKKに電話をかけると、最高幹部であるデビッド・デュークに繋がります。

デュークは政界にも進出する大物で、公の場では差別的な発言をしないものの、ことば巧みに白人以外は悪であるということを触れ回っているのです。

ロンは得意の話術でデュークの信頼までも勝ち取ることに成功し、ついにKKKの入団の儀式に受け入れられますが、デュークには脅迫声明文が送られており、ロンが会場での警護を担当することに。

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一方で、ブラックパンサー党は活動を強めていき、活動の中心人物であるパトリスが邪魔だと感じたフェリックスは儀式の裏側で妻のコニーを利用し、パトリスの家に爆弾を仕掛けます。

事情を知ったロンとフリップは儀式を抜け出し、パトリスの家に駆けつけ、無事助け出すことに成功するのでした。

KKKは危険であると確かな証拠をつかんだロンとフリップでありましたが、署はこの事実を公表しないと決定。

うなだれるロンでありましたが、デュークに自身の身を明かし署の同僚たちと大笑いするのでした。

【ブラック・クランズマン】感想と評価

とにかく白人至上主義者たちを滑稽に描いており、非常にコミカルではありますが、滑稽ながらも、混血でない白人が素晴らしく、そのほかの人種に対しては何をしても構わないと本気で思っており、本当にこんな団体が存在するのかと思うと、恐怖を感じます。

また、本作は実話を元にしていますが、物語を盛り上げるための「脚色」がされており、第91回アカデミー賞では「脚色賞」を受賞しています。

実際にロン・ストールワースがKKKに潜入したのは1978年ですが、映画では1972年として描かれていますし、パトリスは実在しない人物のようで、細かいところを上げればキリがありません。

しかし、物語が幕を閉じたあと、スクリーンは2017年バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者と反対派の間に実際に起こった衝突事件の映像に切り替わります。

トランプ大統領は、この事件は「双方に責任がある」と声明を出しましたが、これはトランプの主な支持者がデュークをはじめとする白人至上主義者たちだからであると言われています。

作中でデュークは、「アメリカ・ファースト」という言葉をしばしば口にしますが、これは一切混血のない白人たちのためのアメリカを取り戻そうという意味で、トランプ大統領も同じく「アメリカ・ファースト」と仕切りに口にし、選挙を勝ち抜いています。

本作は1970年代の白人至上主義と黒人たちのテーマにしていますが、スパイク・リーは現在進行形でアメリカで起こっていることの重大性を伝えたいのです。

過激なKKKと、差別に抵抗するためとはいえ武装を決意したブラックパンサー党との間に入り、非暴力で解決に導こうとするロンの姿に、ヒロイズムを感じずにはいられないでしょう。

まとめ

政治家への風刺映画は、一部シーンの中で観る人が観れば気づく描写が紛れているということが一般的だと思っていましたが、見事なまでにストレートに表現されおり、政治に興味がなくとも、アメリカで起こっている問題がわかる作品です。

風刺だけにとどまらず、コミカルな表現がふんだんに散りばめられ、物語として痛快な点も見どころの一つです。