映画ネタバレと感想

映画【ある少年の告白】ネタバレ(あらすじ)「同性愛矯正施設に隠された驚きの真実」感想評価も

(C)2018 UNERASED FILM, INC.

ガラルド・コンリーが、実際に同性愛者の矯正施設で体験したことを記した「Boy Erased: A Memoir of Identity, Faith, and Family(消された少年:アイデンティティと信仰、家族の回想)」を原作に、「ザ・ギフト」のジョエル・エドガードンが監督、脚本、制作に加え、矯正施設のカウンセラーを演じるなどマルチな才能を発揮し映画化。

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でオスカーにノミネートされたルーカス・ヘッジス
が、同性愛者として矯正施設に入所させられる青年の役を演じ、その両親役として、ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウらベテラン俳優が脇を固めます。

ここでは、映画「ある少年の告白」のあらすじを「ネタバレなし」、「ネタバレあり(結末まで)」のパートに分けてご紹介します。

後半では、感想評価について書いていますので、そちらもぜひご覧ください。

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【ある少年の告白】予備知識

「ある少年の告白」の予告動画

公開日(日本):2019年4月19日

監督:ジョエル・エドガードン

キャスト
ルーカス・ヘッジズ(ジャレッド・イーモンズ)
ニコール・キッドマン(ナンシー・イーモンズ)
ジョエル・エドガートン(ヴィクター・サイクス)
ラッセル・クロウ(マーシャル・イーモンズ)
フリー(ブランドン)
ジョー・アルウィン(ヘンリー)
グザビエ・ドラン(ジョン)
トロイ・シバン(ゲイリー)
デビッド・ジョセフ・クレイグ(マイケル)
チェリー・ジョーンズ(マルドゥーン医師)
セオドア・ペレリン(ゼイヴィア)

作品概要
現在もアメリカで物議を醸している同性愛者の矯正施設を舞台に、LGBTQへの理解や家族の愛をテーマにしたヒューマンドラマ。

この難しいテーマを見事に描いたジョエル・エドガードン監督は、矯正施設のカウンセラー役として出演もしており、その難しい役柄を見事にこなしている点も注目です。

【ある少年の告白】あらすじ(ネタバレなし)

高校生のジャレッドは、牧師である父マーシャルと母ナンシーの元で何一つ不自由なく暮らしていました。

バスケットボール部に所属し、ガールフレンドのクロエと輝かしい青春時代を送っていましたが、クロエに体の関係を迫られたとき、何かが違うと感じ拒絶してしまうのです。

大学に入学したジャレッドは、クロエとは別れてしまったものの、親元を離れ、大学の寮でこれまで通り順調に青春時代を送ります。

しかし、寮で知り合った友人のヘンリーにレイプされそうになります。

難を逃れたジャレッドでありましたが、ヘンリーは以前にも別の友人をレイプしたということを告白し泣き出してしまいます。

後日、ヘンリーはジャレッドがレイプについて誰かに告げ口をするのを恐れ、大学のカウンセラーを名乗り、ジャレッドの家にジャレッドが同性愛者であると電話します。

電話を聞いたマーシャルは、ジャレッドを問い詰めます。

ジャレッドは電話の主はカウンセラーではなく、自分をレイプしようとしたヘンリーであると説明しますが、マーシャルはジャレッドの言うことをまともに聞こうとはしません。

なんとかマーシャルを説得したジャレッドでしたが、自身が男性に惹かれていることを両親に告白します。

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困惑したマーシャルとナンシーは、牧師の長老に相談し、同性愛者の矯正施設に入所させることを決意します。

以下、結末までのネタバレになります。ご注意ください。


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【ある少年の告白】あらすじ(ネタバレ)

施設では「施設内の出来事は外部で話してはいけない」「他人に触れてはいけない」などといった厳格なルールが設けられております。

カウンセラーで牧師のヴィクター・サイクスは、同性愛というものは生まれつきのものではなく、自身の職業を決めることと同じように、選択したゆえに同性愛者になるとうことを教え、近親者に同性愛者やアルコール、ドラッグ中毒者がいないか調べさせます。

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また、同性愛者であることを「罪」とし、順番にその「罪」を皆の前で懺悔させていました。

ある日の懺悔で、大柄だが気の弱いキャメロンは、自身の「罪」認めることが出来ず、サイクスに責められてしまいます。

見かねたジャレッドは、今日はキャメロンに変わり自分が懺悔をすると言いますが、却下され、キャメロンの肩にそっと手を触れ慰めます。

罪を認めることができなかったキャメロンは、葬式の真似事をさせられます。

過去の自分を一度殺し、新たに再生させるために、棺まで用意し、親族やカウンセラーから聖書で殴られ続けるのです。

ジャレッドの懺悔の前日、同じく施設に通うゲイリーに、ここでは同性愛が治っていると思わせた方が早く出所でき、懺悔の内容はでっち上げるのが良いと忠告します。

そしてジャレッドの懺悔の番がやってきます。

ジャレッドは、アート作品の展示場で知り合ったゼイヴィアという青年と心を通わせ、彼の部屋に招かれ、ある晩手をつないで眠りについたことを告白します。

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しかし、ヘンリーからのレイプのことをマーシャルから聞いていたサイクスは、そのことを問い詰めますが、ジャレッドは、それは自分の罪ではないと主張します。

サイクスは認めようとせず、ジャレッドは施設からの退所を決意しますが、施設内での出来事が外部に漏れることを恐れたマーシャルは、懸命に止めようとします。

しかし、キャメロンの助けもあり、ナンシーに迎えに来るように頼み、ジャレッドは施設を後にします。

家に帰る途中で寄ったレストランで、ナンシーはマーシャルに退所のことを電話で相談します。

マーシャルは施設に残らせるように言ったようですが、マーシャルの言う通りにジャレッドを施設に入れて、傷つけてしまったので、これからは私があなたを守ると言い帰宅します。

帰宅後、ジャレットとマーシャルはすれ違いの日々が続きます。

ジャレッドは自身を認めようとせず、長老が言うがままに施設に入れたマーシャルに不信感を抱いており、一方でマーシャルは、牧師という立場からも、息子が同性愛者であることを認められずにいたのです。

数日後、ジャレッドの家に警察がやってきて、キャメロンが自殺したことを聞かされます。

その後、ジャレッドはニューヨークで一人暮らしを始め、多様性溢れる中で個人を認め合い楽しい日々を過ごします。

矯正施設での体験を記事にし、記事はニューヨークタイムズ紙に掲載され、本になることも決定しました。

ジャレッドは帰省し、マーシャルに同性愛は病気ではなく治すことはできない、父さんがそれを認めるか認めないかだと話します。

マーシャルは立場上難しいものの、努力すると言い、二人は和解への道を進み始めるのでありました。



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【ある少年の告白】感想と評価

キリスト教(特に福音派と呼ばれる聖書の記述を忠実に守る潮流)では、現在でも同性愛を認めていない教派が多くあります。

そもそも映画に登場する矯正施設は、キリスト教の同性愛者が、キリスト教を信仰し続けるにあたり「同性愛を治す」ために作ったもので、サイクスをはじめとするスタッフたちは「同性愛を克服した」人物たちです。

しかし、エンドロールでジョン・スミッド(サイクスの元となった人物)は、「同性愛は治っておらず、現在では夫と幸せに暮らしている」ということがわかります。

同性愛は病気ではなく、個性であり、認めなくてはならないとこの映画は伝えているのです。

ましてや、無理に治そうとし葬式の真似事までさせられては、多変なトラウマとなってしまいます。

同じくエンドロールでは、ジャレッドとマーシャルが現在では和解し、幸せに暮らしていることがわかる写真が映し出されます。

牧師でありながら息子が同性愛者であるという難しい立場ながらも、家族の愛は信仰もさえも乗り越えることができるということがわかり、ほっとし、感動が押し寄せます。

それにしても、ルーカス・ヘッジスは「いい子で両親や友人を大事にするけれど、心の中に不安を抱えている」という難しい役がよく似合います。

何も言わずとも表情だけで全てを物語ることができる彼の演技にも、ぜひ注目してほしいです。

まとめ

LGBTQに対する政治家や著名人の失言がしばしばメディアで取り沙汰されますが、こういった映画を鑑賞し、理解を深めることが大事だと思いました。

また、一部の州では映画の舞台になったような矯正施設は廃止になっているようですが、多くの州ではまだ残っているようです。

同性愛は病気ではなく、こう言った矯正方法はただただトラウマを植え付けるだけだということが広まっていけばいいと思います。

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