映画ネタバレと感想

映画【キングダム】ネタバレ(あらすじ)「信(山崎賢人)が掴む夢」感想評価も

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

紀元前245年ころの中国は、500年に及ぶ群雄割拠の時代の果てに荒廃し、人々はただ生きることに苦しんでいました。

奴隷の身分に堕ちた少年”信”は、幼い日に目の当たりにした六大将軍の一人・王騎の堂々たる姿に憧れ、いつか剣で身を立ててこの世界のどん底から這い上がることを志したのです。

ここでは、映画「キングダム」のあらすじを「ネタバレなし」、「ネタバレあり(結末まで)」のパートに分けてご紹介します。

後半では、感想評価について書いていますので、そちらもぜひご覧ください。

【キングダム】予備知識

「キングダム」の予告動画

公開日(日本):2019年4月19日

監督:佐藤信介

キャスト
山﨑賢人(信)大西利空(幼少期)
吉沢亮(嬴政)・(漂)南出凌嘉(幼少期)
長澤まさみ(楊端和)
橋本環奈(河了貂)
本郷奏多(成蟜)
満島真之介(壁)
阿部進之介(バジオウ)
深水元基(朱凶)
六平直政(里典)
一ノ瀬ワタル(タジフ)
阿見201(ランカイ)
大内田悠平(敦)
髙嶋政宏(昌文君)
要潤(騰)
橋本じゅん(ムタ)
坂口拓(左慈)
宇梶剛士(魏興)
加藤雅也(竭氏)
石橋蓮司(肆氏)
大沢たかお(王騎)

作品概要
紀元前、中国の春秋戦国時代___少年・信(山崎賢人)が後の始皇帝である嬴政(吉沢亮)に巡り合ったことで、奴隷の身分から這い上がり、大将軍として軍を率いることを目指して生きる、という壮大な物語です。

原作は2006年から連載(現在54巻まで刊行)されている原泰久の大ヒット漫画作品ですが、現在もその連載は続いており、今回の映画は嬴政が弟に簒奪された王位を回復し、信とともに新しい世界を目指していくことを決めるまでの物語に、大胆なアレンジを施して一本の作品として完成させたものです。

壮大なそのスケール感を再現するために、中国・浙江省の王宮を再現したリアルなオープンセットなどを使ったロケや、その作品世界をその身に沁み込ませたような主演・山崎賢人らの素晴らしいアクションと演技!

ラストの瞬間まで目が離せない、そんな歴史絵巻が完成しました。

【キングダム】あらすじ(ネタバレなし)

幼い瞳に映るもの

春秋戦国時代真っ只中の紀元前255年。

戦によって親を失った孤児の信(シン)は奴隷となって売り飛ばされようとしていました。

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

絶望の淵にあって、平原を行く荷馬車に揺られていた彼が見たものは地面を覆いつくさんばかりの黒い大軍を率いて進む馬上の男___秦国の六大将軍の一人、王騎の威風堂々たる姿。

その印象は強烈に彼の心に刻まれたのです。

信が売られた先には同じ年頃の少年奴隷がいました。

名を漂(ヒョウ・吉沢亮)と言い、彼はその境遇にも負けず、信に「剣の腕を磨けば奴隷の身分から抜け出すことができる!」と教え、二人で隠れて修行する日々を重ねていったのです。

それから10年。

共に軍人として身を立てることを目指していた信と漂でしたが、思いがけず、漂一人が王国の重臣・昌文君(高嶋政宏)に見いだされ、王宮に召し出されることになりました。

信も共に、と願う漂でしたが、それは叶わず。

しかし、二人は違う道を進みながらも、ともに未来を目指していこう、と誓い合ったのです。

暗転する運命

取り残される信は寂しさをかみしめながらも、漂の幸運を信じて送り出したのですが…ある夜、その希望は断ち切られました。

血塗れの漂が瀕死の状態で信のもとに飛び込んできました。

王宮で、王弟・成蟜(本郷奏多)が反乱を起こし、そのさなか彼は信にある願いを託すために、命がけで逃れてきたのです。

彼は信に一枚の地図を示し、途切れそうになる声で「今すぐ…そこへ行け!」と頼みました。

「お前が羽ばたけば、俺もそこにいる」

既に助からないことを自覚した彼は、最後に信に会えてよかった、と言いました。

「信!俺を、天下に連れて行ってくれ…」

その言葉に突き動かされるように、信は振り返ることをせずにその地図に示された場所をめがけて駆け出したのです。

以下、結末までのネタバレになります。ご注意ください。

【キングダム】あらすじ(ネタバレ)

瓜二つの男

夜の闇を抜けて辿り着いたその場所には、粗末な小屋がありました。

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

信がそこに飛び込むと、一人の青年が顔を上げたのです。

「お前が、信か?」
まるで、たった今腕の中で亡くなった漂が蘇ったかのような錯覚に陥るほど、彼らはそっくりだったのです。

彼はこの国の若き大王・嬴政(吉沢亮)。

異母弟の成蟜によって王都を追われ、ここに逃れてきていたのです。

漂だけが、昌文君に見いだされたわけを、信は理解しました。

彼はいざという時の影武者として、王宮に仕えたのです。

余りにむごいその死にざまに感情を爆発させた信でしたが、漂が慕うように仕えた嬴政の本当の心を知り、ともに行くことを決めたのです。

追手から逃れて…

王宮で嬴政がただ一人頼りにしていたのが昌文君。

彼の手配でいざという時には逃げ延びる手はずであったのですが、その彼が訪れる前に追手と刺客が闇の中迫ってきました。

信は漂がもたらした剣を携え、障害となるものを薙ぎ払って進むのですが。

そんな彼らに一人の不思議な仲間ができました。
鳥のような蓑を被った、河了貂(テン・橋本環奈)です。

チビですばしっこいその姿を見て、信は「ガキンチョ!」と評しますが、「金!」とストレートに報酬をせがむ貂をむしろ信頼できるとしては嬴政は仲間に加えていくのです。

目指すのは昌文君との約束の場所。

かつて祖先の王らが山の民との盟約を結んだという場所でしたが、その頃、昌文君には危機的状況が訪れていたのです。

高貴な血

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

新たな大王として名乗りを上げたのが嬴政の異母弟である成蟜でした。

父はともに先代の王でしたが、母親が王族の高貴な生まれであったことから、成蟜は下賤な舞子を母に持つ嬴政をずっと疎んじて見下していたのです。

この簒奪は、正当であるとして、王位についた彼はやりたい放題。

気に入らない者の命を奪い、醜悪に顔を歪める暴君と化していたのです。

その王宮に、久しく戦を離れていた大将軍・王騎が現れました。

携えてきたのは、昌文君の“首”。

崩れたそれを見て咎める重臣たちに「私が倒せばこうなるのです」と言う彼は、その褒美に昌文君の領地をねだるのです。

山の民

嬴政たちが辿り着いたのは、400年の昔、秦が盟約を結んでいた山の民との交渉に使っていた離宮でした。

つかの間の平穏…信は傷ついた体を癒し、嬴政と漂の話をするのです。

彼は、王宮に召し出された意味を理解していました。
その命が危険に晒されることも承知で嬴政に仕えることを承諾したのだと言います。

信の話も聞いていた、という嬴政。

そんな彼を意外な人物が訪れました。

死んだはずの昌文君と、わずかではありましたが、戦を切り抜けて逃れたその屈強な配下たち。

彼はまた…あの夜に漂がいかにして信のもとへと逃れたのかを語りました。

信は漂の思いを胸に嬴政を再び大王として立たせるために立つことを決めたのです。

しかし今、嬴政のもとに集うのは昌文君の手勢のみ。

彼らはその秘策として、かつて祖先と共にあった山の民らに協力を求めようとするのでした。

美しき王、楊端和

一行は山の民の王との対話を求め、その地に足を踏み入れました。

400年前、秦と同盟を結んでいた山の民たちは、しかし一方的にそれを破られ、民を虐殺されたことを恨み、嬴政らをとらえて王の前に引き出すのです。

嬴政や信は現状を訴え、その力を借りたい、と山の民の王・楊端和に懇願しました。

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

不気味な仮面を外した楊端和は、淡い色の瞳と髪を持ち、辺りを祓う気品と、力強さを備えた圧倒的な美しい女王でした。

3000という彼らの力を得た嬴政らは、今なお数万の兵を擁する王宮へと攻め上ることを決意したのです。

逆襲が始まる

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

楊端和の配下に紛れて仮面をつけた嬴政らは、王宮に入りました。

美しいその王は再び盟約を結びたいと申し出て、成蟜らを油断させますが、軍の本体が王宮に到着するまでに制圧することを目指して作戦を展開していきます。

王・嬴政自らがおとりとなって大軍を引き寄せる中、秘密の通路を抜けて成蟜のいる中枢へと駆け上がる信。

その前に立ちはだかる者たちを薙ぎ払って進んだ先には、かつて瀕死の漂を追って残忍に村を焼いた左慈らが待ち受けていたのです。

貂や壁(満島真之介)らの力を得て彼らを倒した信の前に、かつて憧れた王騎が現れます。

何故戦わぬ、と成蟜に問われた彼は「つまらないから」と静かに答えます。
「戦は、中華でするもの。国の中でするものではない」と。

その言葉にハッとする信。

これほどに荒廃した時代、国の中で争いあっている場合ではない、と王騎は立ち上がったのです。

その手にした巨大な矛を祓い、兵らを退けて、その場を収めた王騎。

成蟜を下した信らは、しかし彼を殺すことはしませんでした。

王騎に、これからどうするのかと問われた嬴政は…これ以上戦をしない世を作るために、中華を一つにまとめたいのだと言いました。

それは、さらなる血を流す行為だという王騎でしたが。

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

戦国時代が始まって500年、その闇を終わらせたいのだという若き王の望みを聞き入れ、この反乱を収束させ、王都は再び嬴政の治世となったのです。

未来に向けて

苦難を乗り越えた王とその臣らにとって、王都奪還は最初の一歩にすぎませんでした。

強大すぎる他国をどう制圧し、この中華を全て一つにまとめていくと言うのか。

その静かな野望は、しかし未来への希望でもありました。

信は軍人になることを目指し、嬴政のために働くことを決めていました。

「信!俺を“天下”に連れて行ってくれ…!」
___亡くなった漂の想いを抱えて、信はその覇道の階段を駆け上がっていくのです。

【キングダム】感想と評価

原作の厖大な情報量を整理して、よくぞここまでシンプルに物語をまとめたな!という印象があります。

私は漫画の方はほぼ未読の状態だったので十分にその展開やアクションを楽しみましたが、オリジナルのファンの方には賛否両論かもしれません。


しかし、キャラクターの作り込みや、中国での広大なセットでのロケなど、その世界観を再現するための努力は正しく報われており、素晴らしい歴史絵巻となっています。

山崎賢人さんは、信を演じるにあたりかなり体を絞って臨んだそうです。

「奴隷だから痩せているはずだけど、剣を振るって鍛えているので筋肉は付けていないと」ということで、トレーニングと並行して炭水化物抜きのダイエットを。

逆に王騎を演じた大沢たかおさんは、初見で驚くほどの肉体改造を施していることに気づきます。

首回りや肩、腕のあたりの筋肉のボリュームが明らかに違っていて、どれほど鍛えているんだろう、と思ったら、番宣で山崎さんたちが中国ロケ中の逸話を語ってくれました。

…いわく、みなでご飯を食べに行こうと思ったら、お店の赤身肉が売り切れていた、と。

そのお店の赤身肉、大沢さんが全部食べちゃった…というのです。

どれだけ食べたらその赤身肉のたんぱく質があの筋肉に返還されるんだろう…?と素朴な疑問を持ちますが、それほどまでに魂を込めて作り上げたその体があればこその、冒頭の、そしてラストの王騎の“威風堂々”たるあの風情が生み出されるのだなぁ、と思ったものです。

そしてラスト近くの王宮のシーンで振り回していた巨大な矛の重量が30㎏越えと聞いて、他の役者さんでは王騎は務まらないと納得の迫力でした。


また、山の民の王を演じた長澤まさみさんがとても美しくて!

淡い色のカラコンと、きれいにブラウンがブレンドされた髪は、山岳民族というか、西方の異民族の血を引いていることを表しているのかなと思わせる雰囲気でしたが、アクションシーンも美麗でシャープ…この人、こんなに美人だったのか?!と再確認してしまいました。

…直前に予告編で劇場版の「コンフィデンスマン」を見ていて、あまりのギャップに笑ってしまいましたが、なんともお得な比較ができたな、と思っています。

まとめ

あまり予習せずに観に行ってエンドロールの最後で監督が佐藤信介さんだったことに気づいたのですが、あの素晴らしいワイヤーワークスを始めとするアクションの数々や、物語の展開、カットの割方など、さまざまな要素に納得がいきました。

勿論、人間同士の戦いなので、若干控えめではありましたが、「GANTZ」シリーズや「いぬやしき」などを彷彿とさせるぶっ飛び方でしたね。

舞台がとにかく大きいので、それを生かした殺陣や馬の使い方が素晴らしかったです。


王都が取り戻された今。

…続編、来ないかなぁ?

佐藤さんは図書館戦争でも複数シリーズ化しているので、ぜひまた信たちにスクリーンで会いたい、と期待しています。