映画ネタバレと感想

映画【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】ネタバレあらすじ!ハリウッドに愛をこめて・タランティーノ新作!感想レビューあり

© Sony Pictures Entertainment

クエンティン・タランティーノ監督の9作目の監督作が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」です。

題名の訳としては、「昔々、ハリウッドで」となります。

タランティーノはかねてより、映画制作は10本でやめると公言しており、本作が好評だった場合は、10本目を待たずして引退するかもとも語っています。

タランティーノの新作を見る機会は、もしかしたら本作とあわせて、あと2回かもしれません。

本作は、タランティーノ監督が幼少時を過ごした1969年のハリウッドを舞台にしています。

1969年は、ロマン・ポランスキー監督の妻である女優のシャロン・テートがマンソンファミリーに惨殺された事件が起こりました。

この事件についてだけでも押さえておけば、本作を十分に楽しめます。

ブルース・リーやスティーブ・マックィーンが登場する本作。

1969年の自由で甘い日常のなかで、実在の人物と架空のキャラクターの絡み合いが展開されます。

ここでは、映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のあらすじを「ネタバレなし」、「ネタバレあり(結末まで)」のパートに分けてご紹介します。

後半では、感想レビューを書いていますので、そちらもぜひご覧ください。

映画【アス】ネタバレあらすじ!自分自身に襲われる恐怖。感想レビューも 2017年公開された「ゲット・アウト」でアカデミー賞脚本賞を受賞したジョーダン・ピールが監督・脚本・製作を手がけるサプライズ・ス...

映画【アス】ネタバレあらすじ!自分自身に襲われる恐怖。感想レビューも



スポンサーリンク


【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】予備知識

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の予告動画

公開日(日本):2019年8月30日

監督:クエンティン・タランティーノ

キャスト
リック・ダルトン:レオナルド・ディカプリオ
クリフ・ブース:ブラッド・ピット
シャロン・テート:マーゴット・ロビー
ジェイ・シブリング:エミール・ハーシュ
プッシーキャット:マーガレット・クアリー
ジェームズ・ステイシー:ティモシー・オリファント
トルーディ:ジュリア・バターズ
テックス:オースティン・バトラー
スクィーキー・フロム:ダコタ・ファニング
ジョージ・スパーン:ブルース・ダーン
ブルース・リー:マイク・モー
ウェイン・モウンダー:ルーク・ペリー
スティーブ・マックィーン:ダミアン・ルイス
マーヴィン・シュワーズ:アル・パチーノ
ランディ:カート・ラッセル
ジャネット:ゾーイ・ベル
ハケット保安官:マイケル・マドセン

作品概要

60年代初頭にテレビ西部劇でブレイクしたリック・ダルトンは、1969年の現在、俳優として伸び悩み、落ちぶれていた。

テレビの世界から映画の世界へうまく転換できなかったリックには、苦楽を共にしてきたスタントダブル(日本でいうスタントマン)のクリフ・リーブという相棒がいる。

クリフもリックの仕事が減少していくと共に、スタントダブルの仕事がなくなってきている。

しかし、俳優としてのリックを見捨てず、リックの運転手や雑用をこなし、映画の仕事以外でもリックを支えている。

リックとクリフの友情はかたい。

そんなリックの邸宅の隣には、世間の注目を集めるロマン・ポランスキー監督と新進気鋭の女優で、ポランスキーの妻であるシャロン・テートが1ヶ月前に引っ越してきていた。

しかし、リックは眩しすぎる夫妻に挨拶すらできない・・・。

【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】あらすじ(ネタバレなし)

1969年の2月8日。
リック・ダルトンは60年代の初頭にテレビ西部劇の「賞金稼ぎの掟」でブレイクしたが、ここ最近は昔の勢いはなく、仕事も減少している。

リックのスタントダブルを務める、クリフ・リーフはリックの相棒で、リックの身の回りの世話をしたり彼の運転手もしている。

クリフもリックの仕事量の減少とともにスタントダブルの仕事が少なくなっていた。

リックとクリフは映画プロデューサーのマーヴィン・シュルツに会い、映画の仕事を紹介してもらう。

© Sony Pictures Entertainment

シュルツは、過去にリックが出演したナチ物の映画で、リックがナチスを火炎放射器で炙り殺すシーンにとても感激したと話す。

リックも、それに応えて、火炎放射器の練習の思い出を語る。

紹介された映画というのはイタリア製西部劇のマカロニウェスタンだった。

ハリウッドからイタリアに渡りマカロニ・ウエスタンに出演するのは、リックにとって格落ち感は否めず、シュルツとの話し合いが終わった後、自分は役者として終わったのだと感じ、クリフの胸で号泣する。

この時期、映画『ローズマリーの赤ちゃん』で脚光をあびたロマン・ポランスキー監督と新進気鋭の女優シャロン・テート夫妻が世間の注目の的となっていた。

以下、結末までのネタバレになります。ご注意ください。


スポンサーリンク


【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】あらすじ(ネタバレ)

ポランスキーとテート夫妻は、プレイボーイ誌の創刊者であるヒュー・ヘフナーのプレイボーイハウスで開かれるパーティに参加する。

そこにはハリウッドの大スターたちが一堂に会しており、スティーブ・マックィーンの姿もある。

パーティを楽しむテートは、スターたちの間でも注目の的になっている。

© Sony Pictures Entertainment

プロデューサーのシュルツとの話し合いを終え、リックの邸宅に帰宅したリックとクリフは、邸宅の隣にポランスキー夫妻が引っ越してきていたことに気づく。

ハリウッドの寵児としてもてはやされる夫妻にリックとクリフは、眩しすぎて、挨拶すらできない。

クリフはリックを送り届けたあと、リックの車から自らのオンボロの車に乗り換えてトレイラーハウスに帰る。

クリフはトレーラーハウスで、愛犬のブランディに餌をやり、ビールと粗雑な晩飯を拵え、夕飯をたべる。

リックは自宅で大量に酒を飲みながら、テープに吹き込んだセリフと掛け合いをしながら、台本を覚えていく。

© Sony Pictures Entertainment

翌日。

悪役として、「対決ランサー牧場」の撮影に参加するリック。

監督は「賞金稼ぎの掟」のリックのイメージを変えたいと意気込んでいる。

いざ撮影に臨むリックだが、昨日の深酒もあり、セリフを何度も飛ばしてしまう。

楽屋に戻ったリックは、セリフを飛ばしてしまった自分に対し、ひどく失望する。

撮影の合間、休憩中に子役と話すリック。

輝かしい未来が待っているであろう子役とのたわいもない会話の中で、読んでいる本の話になり、本の登場人物と自らを重ねあわせてしまったリックは、子役の少女の前で涙を流してしまう。

子役の少女に慰められるリック。

リックが撮影をしている間、クリフは、リックに頼まれていたリック宅のアンテナ工事をしている。

アンテナを直している時、隣の家のシャロン・テートを見かける。

クリフにはある噂があった。

数年前に女房を殺害したという噂だ。

クリフが仕事を干されているのも、この噂が一因でもある。

クリフはアンテナの工事をしながら思い出す。

リックの口利きにとよってスタントダブルとしてある撮影に参加していたクリフは、大口を叩くアジア人の、俳優であり格闘家のブルース・リーと口論になる。

血気盛んなクリフとリーは腕っ節を競うことになるのだが、その時に、アクション監督の妻の車をクリフが壊してしまう。

それに気づいたアクション監督の妻は激怒し、クリフを現場から追いやってしまう。

クリフはアンテナの修理中にそんなことを思い出していた。

リックは撮影で迫真の芝居を見せる。

スタッフ一同はリックの芝居に称賛を送る。

子役の少女も、今まで見た芝居の中だ最高とリックに耳打ちする。

称賛に感涙するリック。

© Sony Pictures Entertainment

シャロン・テートは夫にプレゼントするための本を買いに行ったあと、自身が出演する映画を観に行く。

彼女の出演シーンは観客の受けもよく、シャロンは観客の反応に安堵する。

アンテナの修理を終えたクリフは車を走らせる。

道中、ヒッピーの少女がヒッチハイクをしていたので、彼女を拾い、クリフは映画の撮影で訪れたことのあるスパーン映画牧場に彼女を送りとどける。

久しぶりに訪れたスパーン映画牧場は様子が変わっており、チャールズ・マンソンが率いるヒッピー集団のマンソン・ファミリーの根城になっていた。

突然のクリフの訪問に警戒するマンソン・ファミリーの面々。

クリフは顔馴染みの、スパーン映画牧場の主のスパーンに挨拶したいと、マンソン・ファミリーの面々に頼むが、彼らは固辞する。

話にならないと感じたクリフは、スパーンの家に足を踏み入れると、そこにはマンソン・ファミリーのリネット・フラムが。

フラムはリックに、スパーンは昼寝をしているし、盲目だから、会わない方がいいと、面会させようとしない。

クリフは聞き入れず、スパーンに会うが、スパーンはクリフのことを覚えていない。

クリフはそこで、盲目のスパーンがマンソン・ファミリーに利用されていることに気づく。

スパーンの家を後にしようと、車に向かうと、タイヤがパンクさせられている。

フロッグという若い男が、パンクさせたようだ。

クリフはスペアタイヤを出し、フロッグに修理するように言う。

しかし、従わないフロッグ。

クリフはマンソン・ファミリーの女性陣の目の前で、フロッグをボコボコに殴り倒す。

顔からおびただしくし出血するフロッグ。

マンソン・ファミリーの女の1人が、テックスという男を呼びにいくため、馬を走らせる。

フロッグが殴られていることを告げられたテックスは、馬を激しく走らせ、フロッグの元へ向かうも、クリフの姿はもうない。

シャロン・テート宅に怪しげな男が訪問してくる。

チャールズ・マンソンだ。

マンソンはポランスキーでもテートでもなく、以前、この家に住んでいた住人を訪ねに来たたようだ。

マンソンはテート宅に遊びに来ていた、ジェイ・セブリングに前の住人のことを訪ねて、その場を去った。

クリフはリックを現場まで迎えに行き、リックが過去に出演したテレビドラマ「FBI」を一緒に鑑賞する。

クリフはそこで、LSDに漬けたタバコをヒッピーからもらったと告げる。

リックは酒だけで十分と言い、そのタバコに興味を示さない。

クリフは、後で吸おうと、そのタバコをシガーケースにしまう。

© Sony Pictures Entertainment

そして半年後。

リックは4本のマカロニウエスタンに主演し大金を稼いだ。

クリフもリックのスタントダブルとして、半年間のイタリア遠征に帯同していた。

リックとクリフは、イタリア遠征を最後にコンビの解消を決めていた。

お互いが、お互いに敬意を持っての円満解消だ。

リックとクリフはイタリアからアメリカに帰国する。

リックはイタリアで見つけた伴侶もアメリカに連れ帰ってくる。

リックとクリフはコンビ解消ということで、2人で酒を飲み明かす。

店で酒を飲み、家でも酒を飲む。

クリフは家飲みの途中で、愛犬のブランディの散歩に出かける。

LSD漬けのタバコを吸いながら。

リックの邸宅周辺で不穏な影が。

マンソン・ファミリー4名の乗った車がリックの邸宅のまえでたむろしている。

シャロン・テート宅を襲撃しようとしている。

私道で停車している車に気づいたリックは、車に駆け寄り激怒する。

マンソン・ファミリーはおののいて撤退する。

一旦は退いたマンソンファミリーだったが、今度は徒歩で近づき、リック宅を襲撃しようとする。

しかし、1人の女が怖気付いて、車を奪って、三人は取り残される。

愛犬の散歩を終えたクリフは、犬のエサの準備をするが、LSDが効いてきて、ラリっている。

腹を空かせたブロンディだが、いつもと様子が違い、よく吠える。

そこにマンソン・ファミリーの3人やってくる。

男1人に、女が2人だ。

男の名はテックス、女はスーザンとパトリシア。

男は銃を手にしており、女2人はナイフをもっている。

3人はクリフと、スパーン映画牧場で一度会っており、彼らは殺す気まんまんだ。

クリフはラリっていて、現実か否か判断できていない。

男が銃を構えて、クリフを撃とうとしたとき、クリフは愛犬のブランディに合図を送る。

するとブランディは男の手にかぶりつき離さない。

男は振り払おうとするが、外れない。

次第に血だらけに。

ナイフを持って向かってきた女の顔にクリフは思いっきり拳をめり込ませる。

そこにリックの妻もやってきて、もう1人の女を殴り倒す。

クリフは女の顔をつかみ、床に叩きつけまくる、家具にも叩きつけまくる。

もう1人の女がクリフの太ももを、混乱に乗じで突き刺すが、これにクリフは激昂する。

刺してきた女の顔ぐちゃぐちゃに潰す。

襲撃してきたファミリーをボコボコににしていく。

クリフとブランディの過剰な攻撃によって、マンソンファミリーの3人は血だらけ。

男と女の1人はすでに殴られすぎて絶命している。

生き残った女は銃を拾い、発狂しながら、表のプールに飛び込む。

© Sony Pictures Entertainment

そこには、ヘッドフォンをつけてプールに浮かんで酒を飲むリックが。

リックはいきなり銃を持った血だらけの女が出てきたものだから、驚いてプールから逃げ去る。

プールの中で銃を乱射しながら、発狂する女の元にリックが戻ってくる。

火炎放射器を抱えて。

リックは女にこれでもかと火炎を放射する。

女は激しく燃え盛り、真っ黒な灰になる。

マンソン・ファミリーの襲撃は失敗に終わった。

警察と救急車が駆けつけて、クリフは救急車に乗せられる。

リックとクリフはお互いの友情を確認しあう。

救急車が発車する。

見送るリック。

事件があったのを聞きつけた、ジェイ・セブリングがリックに声をかけてくる。

ジェイ・セブリングはリックのことを知っており、テート宅に招く。

テートも快く隣人であるリックを自宅に迎え入れる。



スポンサーリンク


【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド】感想とレビュー

本作については驚きの連続で、まず何から語ったらいいのか、というのが素直な感想です。

カタルシスという言葉はこの映画のためにあるのではないかと思うほどです。

まずハリウッドのスターと言えばと聞かれたら、真っ先に思いつくブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオがタランティーノ映画で初共演というだけで、面白いにきまってます。

1969年のハリウッドにこんな奴らがいたら、こんな日常を送っていたのかもしれない。

本作はそんな想像をエッセイ的な試みで作っており、それゆえストーリーはありません。

ですから、筋や物語がどうだとかを語る映画ではないのです。

1969年のハリウッドの空気感を感じ、おとぎ話の世界に浸ろうという映画なのです。

1969年という年は、ラブアンドピースを体現したヒッピー文化が終わりを告げた年です。

史実では、マンソン・ファミリーはシャロン・テートとその友人を一方的な暴力で惨殺しました。

このハリウッドを揺るがす衝撃の事件を受けて、愛と平和を謳っていたヒッピームーブメントに、世間は疑義を示し、ムーブメントの潮目は一気に引いてしまいました。

世の中は、そしてハリウッド映画界は、この事件を機にガラリと変わってしまいました。

本作でも描かれていたとおり、ハリウッドは旧来のお気楽な雰囲気の映画作りを続けていました。

リックとクリフも昔ながらの西部劇や刑事ドラマなどの、1969年まで大量に作られていた王道ハリウッド映画に多く出演していましたが、史実通りだと、その後はアメリカン・ニューシネマの勃興によって、彼らは仕事を失ってく運命にありました。

しかし、本作ではその甘い世界が歴史改変によって延命されるのです。

虚構のキャラクターである、リックとクリフによってハリウッド史上もっとも凶悪な事件を防がれてしまいます。

このことは、70年代に勃興するニューシネマ運動が発生しないことを意味するのです。

タランティーノ自身が愛するニューシネマが生まれないことよりも、60年代のお気楽な空気感のアイコンであるシャロン・テートが生き続ける並行世界をタランティーノは選びました。

なんてたって、おとぎ話なのだからいいだろうと。

本作を鑑賞すると、1969年当時のハリウッドやその当時のポップカルチャーを全身で感じることができます。

本作を鑑賞し終えると、この時代のカルチャーを見直したくなります。

タランティーノ映画を観ると、いつもこのような気持ちになります。

ラストシーンでお分かりのように、タランティーノがマンソン・ファミリーを徹底的に雑魚扱いしているのがよく分かります。

彼らの思想も、生き方も徹底して批判している描写が随所に見られます。

例えば、物質文明を批判しながら、テレビにどっぷりハマっている彼らの様子を描くことで、その思想の脆弱さを表現しているシーンもありました。

本作の1番の醍醐味はなんといってま、マンソン・ファミリーをボコボコに成敗してくれることです。

近年の映画では稀に見る、一方的な展開でした。

そして数年に一度しか訪れないであろう、多量のカタルシスが身体中を流れます。

まとめ

セルジオ・レオーネ監督の「ワンス・アポン〜」シリーズは、旧来の世界の終わりを描いていました。

逆に、タランティーノの描く「ワンス・アポン〜」は旧来の世界がそのまま続いていきます。

映画の世界でだけでも、シャロン・テートを救ってあげたい、彼女がどんな人間だったかを描きたい。

本作では、彼女がどんな風に生きていたのかを、なんの脈絡もなく、スケッチのように表現されています。

惨殺事件以外のシャロン・テートの人格を本作は掘り起こしました。

そこに、タランティーノなりの愛を感じました。

映画【引っ越し大名!】ネタバレあらすじ!これは春之介の成長の物語!感想レビューも この作品にはモデルになった実在の大名がいました。 生涯に7回もの国替えをさせられ、“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名...

映画【引っ越し大名!】ネタバレあらすじ!これは春之介の成長の物語!感想レビューも



スポンサーリンク