映画ネタバレと感想

映画【決算!忠臣蔵】ネタバレあらすじ!斬新すぎるエコノミック忠臣蔵!感想レビューも

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

かつて誰も見たことがない切り口の”忠臣蔵”!

奇才・中村義洋監督が描くと、忠義の侍たちの素顔がこんなことになってしまうのか、と驚きの二時間でした。

出てくるメンツがまぁなんて濃いこと!

続く理不尽や、何も考えていない連中の勝手な行動に振り回されていく上層部。

まさに「なんでやねん?!」by 大石内蔵助、な125分です。

ここでは、映画「決算!忠臣蔵」のあらすじを「ネタバレなし」、「ネタバレあり(結末まで)」のパートに分けてご紹介します。

後半では、感想レビューを書いていますので、そちらもぜひご覧ください。

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【決算!忠臣蔵】予備知識

「決算!忠臣蔵」の予告動画

公開日(日本):2019年11月22日

監督:中村義洋

キャスト
堤真一(大石内蔵助):赤穂藩筆頭家老。吉良邸討ち入りの総指揮を執る。

岡村隆史(矢頭長助):勘定方。藩のお金の全てを取り仕切る。

濱田岳(大高源五):毒味役。赤穂藩が無くなってからは徘徊と茶道の道に進む。

横山裕(不破数右衛門):元・赤穂藩士。浪人として赤穂藩に舞い戻る。

荒川良々(堀部安兵衛):高田馬場の仇討で知られる剣豪。馬廻として召し抱えられてほどなく事件が起こる。

妻夫木聡(菅谷半之亟):馬廻(軍師・参謀)。吉良邸討ち入りの作戦を立てた。

大知康夫(奥野将監):番頭

西村まさ彦(吉田忠左衛門):足軽頭

木村祐一(原惣右衛門):足軽頭

小松利昌(貝賀弥左衛門):蔵奉行。矢頭とともにそろばんをはじき、赤穂浪士のために尽くす。

沖田祐樹(三村次郎左衛門):台所役人。無駄遣いもせず、慎ましく勤めていた。

橋本良亮(A.B.C-Z)(武林唯七):馬廻。堀部安兵衛と共に江戸詰めで討ち入りを熱望している。

寺脇康文(間瀬久太夫):大目付

鈴木福(大石主税):内蔵助の長男。浅野内匠頭に馬を賜り、その恩義を感じている。

千葉雄大(磯田武太夫):浅野内匠頭の切腹の介錯を務めた。

鈴鹿央士(矢頭右衛門七):矢頭長助の息子。大石主税と共に元服し、討ち入りに加わる。

萩野由佳():そば屋の看板娘

上島竜兵(早川壮介):大目付

堀部圭亮(長次):そば屋の主人

山崎一():そば屋の常連客

波岡一喜
宮本大誠
近藤芳正

山口良一(井上団右衛門):広島藩・浅野本家用人。討ち入りを阻止したい。

桂文珍(祐海和尚):お家再興に協力する振りをして内蔵助らから金を巻き上げていた。

村上ショージ(前田屋茂兵衛):赤穂の塩問屋。藩からの借金を踏み倒そうとする。

板尾創路(戸田権左衛門):大垣藩家老

滝藤賢一(戸田采女正):大垣藩主。赤穂浅野家の親戚筋。討ち入りを阻止したい。

笹野高史(落合与左衛門):瑤泉院の用人。

竹内結子(大石璃玖):内蔵助の正妻。主税の母。

西川きよし(大野九郎兵衛):赤穂藩次席家老

石原さとみ(瑤泉院):浅野内匠頭の正室

阿部サダヲ(浅野内匠頭):赤穂藩主。松の廊下事件を起こし、お家取りつぶしの原因をつくる。

作品概要

討ち入りにはお金がかかる___これまでも「忠臣蔵」を描いた作品のなかで苦悩する勘定方の姿を描くシーンは多々ありましたが。

ここまでえげつなく、赤裸々に金・金・金と連呼した「忠臣蔵」はなかったのではないでしょうか。

誰かが何かをするたびに、いくらかかったかが克明に表示され、かき集めた持ち金がちゃりんちゃりんと削れるように使われていく様子がギャグのように表示されていきます。

そんな中で、江戸時代以来ほぼ定説となっているようなキャラクターたちの人格や行動の解釈もこんな風にいじれるのか…とすごいブレイクスルーな荒業を見た気がします。

それでいてちょー面白い!

【決算!忠臣蔵】あらすじ(ネタバレなし)

“火消し”の浅野

江戸期、傍の値段は一杯16文。およそ480円であった、と言われています。

物語の冒頭は元禄4年(1691年)。
赤穂藩浅野家は、“火消しの浅野”と呼ばれ、江戸でも国元でも火消しの技量を磨き、当時の社会に大きく貢献していました。

天下泰平の元禄時代において、本物の戦はなくなりましたが、こういう形の“戦”もあるのだと、藩主浅野内匠頭は筆頭家老の大石内蔵助に言うのです。

それから10年後。
元禄14年3月14日___運命の事件が起こります。

世に言う、松の廊下事件。

よりによって、内匠頭が江戸城内松の廊下で宿敵ともいうべき吉良上野介に切り付けたかどによって切腹、浅野家は取り潰しとなり、家臣らはその残務に追われていきました。

内匠頭は幕府に命じられた勅使供応役の指南役だった吉良にわいろを贈らなかったために苛め抜かれた末の凶行だという話でしたが。

負傷しただけの吉良は幕府によるおとがめも受けずじまいだったのです。

倒産

幕府によって赤穂藩浅野家は取り潰されることが決まり、赤穂城を開城し、幕府に返さなければならない、という沙汰が出されました。

しかし、城内は二派に分かれて大騒ぎとなっていたのです。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

武闘派ともいうべき番方(武官)は籠城して徹底抗戦したうえで討ち死にを希望するなかで、実にリアリストな行政担当の役方(文官)は侃々諤々の議論が交わされている隣で、ずっとそろばんをはじき続けていたのです。

筆頭家老の大石らは親戚筋の力を借りて幕府にとりなしを頼み、内匠頭の弟である浅野大学を据えてお家再興を図ろうとしていました。

こうした穏健派を腰抜け呼ばわりする番方に対し、勘定方・矢頭長助は相手にせず冷めた視線を送っていたのです。

お家の取り潰しと言えば、企業の倒産と同じようなものです。

闘って死ぬことで忠義を示そうとする番方に対し、家族も含めてこれから先の暮らしを考えなければならない、として藩士らへの割賦金(退職金)をかき集めようとしている役方の面々。

主君の仇討を主張する者たちに対し、既に武器は売り払い金に換えたという矢頭。

もしも本当に籠城戦や吉良邸に討ち入るのであれば、武器などを買い戻したり揃えたりする予算を立てねばならず。

その場合の退職金は下級武士で20万円程度。

それがもし、討ち入りせず赤穂城を穏便に開城した場合には退職金180万円に一年分の給与が与えられる、というのです。

勘定方は手元に金があったとしても、その全てを使うわけにはいきません。

いずれ浅野家が再興した折にはまた次の金が必要になる、と矢頭らは知っていたのです。

筆頭家老とはいえ、藩の財政のフローの全てを把握していたわけではない大石は、何をするにしても莫大な金がかかることを憂えていました。

その時点での結論は、お家再興の方法を模索する、ということに。

しかし、問題は山積していたのです。

残務整理

勘定方の矢頭は、内蔵助ら上層部や番方の連中を「金の使い方を知らん奴ら」と評しました。

「銭の勘定できん侍は何をさしてもでくのぼう!」と言ってはばかりません。

矢頭は、内蔵助の竹馬の友というべき幼馴染でした。

とはいえ身分も、親の禄も、着ているものも何もかも対極のようなピンとキリのような関係だったのですが。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

だからこそ矢頭は内蔵助に藩の実情を詳らかにしていくのです。

矢頭らは数千両に及ぶ資金があることを、内蔵助にも黙っていました。

それはもともと、内匠頭の妻である瑤泉院が輿入れした時の化粧料(持参金)でした。

赤穂は塩田が産業として根付いており、それを発展させるためにその資金を塩問屋らに貸付していたのです。

しかし、藩が取り潰されたのなら返す必要はない、と取り立てに応じようとせず、激高した内蔵助が怒鳴り込むと、そこには用心棒として雇われた浪人たちが大勢おり、内蔵助は見覚えのある顔を見出したのです。

不破数右衛門___彼はかつて浅野家に仕えていたものの、内匠頭の不興を買ってクビになっていた男です。

不破の支援でようやく取り戻した化粧料でしたが。

赤穂と江戸の間でお家再興のための活動を始めたとたんにまるで吸い上げられるように金が消えていきました。

江戸では…

この時代、日本は徳川家5代将軍綱吉の圧政に難儀していました。

特に生類憐みの令という悪法に苦しめられていた庶民らは、幕府の理不尽によって取り潰された浅野家の家臣らが吉良に仇討ちするのではないか、と大きな期待を寄せていたのです。

元・浅野家家臣である堀部安兵衛らは羨望の眼差しで見つめられ、仇討ちはいつだろう?と注目の的でした。

しかし、大石らは様々な方法でお家の再興のために奮闘していたのです。

ところが、良質の塩を生み出す赤穂の土地と産業を、幕府が手放すはずもなく、じらされたあげくに復興は絶望的になり…その間に吉良は制裁を受けることなく、手の届かない存在になってしまったのです。

何をするにも金が要る

お家再興のための裏工作をするにしても、仇討ちを企むにしても、恐ろしい勢いで金は飛んでいきました。

飲み食いすれば金が要り、集まればまた金が要り…矢頭と貝賀らはそうした現実を大石らに突き付けるのですが。

江戸と赤穂を往復するたびに72両という金がかかる、ということの自覚もないまま好き放題に動く配下の者たちに苦慮する大石。

彼らに仇討ちなどされては自分らに火の粉が降りかかると恐れている浅野家の本家や親戚筋の大垣藩の者たちは、監視の目を光らせていました。

京都の山科で隠遁生活していた大石はそうした幕府とそれにおもねる者たちの目をごまかそうとさまざまな工作をしていました。

江戸でも市民らがしびれを切らしていたところで、ひとたび“討ち入りする”と噂が流れるとそば屋の看板娘までが「討ち入りするんだってー!」と大盛り上がりするフィーバーぶり。

しかしその裏で、再興を妨害していたのが浅野の親戚筋だと知れた時、内蔵助は激怒して単身飛び出していってしまいました。

矢頭はマズいと判断し、彼を追うべく籠の手配をしたのです。

以下、結末までのネタバレになります。ご注意ください。


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【決算!忠臣蔵】あらすじ(ネタバレ)

理不尽

ほどなく、複数の男らが街道沿いで入り乱れて切合いの乱戦になりました。

早籠を待ち伏せた者たちが容赦なく刀を突き立て、追いついた浅野家の元家臣らが改めると…そこに居たのは内蔵助を追っていたはずの矢頭だったのです。

浅野家の家臣の中で…最もリアリストで、仇討ちを否定していた彼が無残な死に方をしたこと。

その時点で身内の者たちがお家再興は叶うまいと勝手に判断していたこと。

矢頭を殺したのが、自分らにおとがめが及ぶことをおそれた親戚筋の大垣藩の手先だったことから、内蔵助は吉良家に討ち入って内匠頭の仇を取ることを決めたのです。

立ち塞がる現実

内匠頭の三回忌を仇討ちの日に設定した大石ら家臣団。

盛り上がる機運の中で、内蔵助の長男・主税や矢頭の息子・右衛門七ら若い世代が許しを得ぬままに元服して討ち入りを志願するなど、頭の痛い問題は山積していました。

ここでも資金問題がネックになります。

江戸に構えた前線基地は大火で全焼、ただでさえ物価の高い江戸市中にバラバラに潜伏して暮らしていた元藩士らは困窮の上、刀まで手放すものまでいたのです。

旅費を考えても、上方から江戸に連れて行ける人数にも限りがあります。

主税と右衛門七はくじ引きで当たりを引いたために討ち入りに参加できることになりましたが、残りは涙を呑んで彼らを見送ったのです。

しかし。

その残留組も、15歳を過ぎていれば、討ち入りの後に連座で投獄され、島流しになるのです。

行くも地獄、残るも地獄という状況に、大人たちは胸を痛めていました。

妻の行く末

内蔵助の妻、璃玖は末の子供を身ごもった時点で里に返され、累が及ばないようにと離縁されました。

そうすることで、彼女と子供を守ろうとしたのです。

気丈な璃玖は、浅野家が取り潰されたときにも赤穂を去る前に内蔵助の妾らに割賦金15両(180万円)を用意するという女傑ぶりでした。

しかし、山科の家から身重の身体で実家に戻ることになった時。

それが最後になる、と悟っていたのか、彼女は号泣していました。

男子を生んだ璃玖は、夫の元に長男の主税を送り、男たちが悔いのないように、と祈っていたのです。

リストラ!

仇討ちの機運が高まるにつれて、賛同者が続々と誓いを立てて参加を表明してきました。

しかし、貝賀らはそれに異を唱えます。

全員を江戸に集結させ、彼らを養い、装備を整え、決行するには軍資金が到底たりないのは明らかでした。

よって、家族がいる者や、もしも家が再興された時には遣えそうな者たちを懐柔し、諦めさせ、自分たちからは引き離させたのです。

同時進行で、江戸詰めの者たちは吉良の動向を探っていました。

彼が本所松坂町に転居したことや、気まぐれに出かけては何日も戻らないことがある、といった情報や、屋敷の中の見取り図を作って討ち入りに備えるなど、着々とその支度は勧められていったのです。

そんな中で暗躍していたのは元・毒味役の大高源五です。

趣味人であった彼は茶の湯や俳諧といった分野の人脈を通じて情報を集めるなど、貢献していたのです。

図上演習

師走に入り、討ち入りする者の人数が確定し、最終的な作戦を固める時がやってきました。

決行予定は翌年三月の内匠頭の命日です。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

その差配をしたのは浅野家の軍師・菅谷半之丞です。

彼が、吉良邸の絵図面を広げて「ここではこうする、ああする」と説明するたびに貝賀と内蔵助は眩暈を覚えそうになりました。

刀・槍・弓、打ち壊すための道具、雨戸を打ち付けて敵を閉じ込めるためのカスガイ、どれをとっても金・金・金!

無い袖は振れないと知っている身からすればとんでもないことですが。

菅谷は武器だけでなく、装束や具足に至るまで「あれも必要、これも大切」とまるでオプション盛り盛りで積み重ねていくのです。

彼の言葉に突き動かされるように、家臣団は盛り上がっていきました。

作戦は完璧でしたが、しかし予算が足りません。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

敵味方の区別をつけるための装束は、かつて内匠頭が「火消しの浅野」と呼ばれた頃に揃えていたものが残されているとわかり、一つ節約にはなったものの、くらくらするほど大赤字です。

どうしたものか、と思っていた時に、ふらりと戻ってきた大高源五から朗報がもたらされました。

吉良が茶会を催すために確実に屋敷に滞在する日が判明した、というのです。

それは12日後。

間近に迫ったその日を逃すとチャンスがない、というのです。

しかも14日は内匠頭の月命日です。

降ってわいた朗報に、討ち入りを三か月前倒しすることによって、47名の生活費が浮き、予算削減もばっちり!

これで準備は整いました。

もう一人の妻・瑤泉院

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

内蔵助は討ち入りを前にして瑤泉院の元を訪れました。

彼女の元に化粧料など様々なものを預けたのですが、その中に100両ほどの金が忍ばせてあったのです。

それは、遺児たちのことを彼女に託した支度金でした。

親が討ち入りをすれば、その息子たちに咎めが及びます。

15歳以下でも、親元から引き離され、15になったら島流しです。

彼女はぶつくさ言いながらも彼らのために奔走し、討ち入りから三年後には国元に帰すことに成功したのです。

彼らが見た夢

まだ討ち入りが具体性も持たなかったころ。

内蔵助は周囲を欺くために遊郭に入り浸っていたことがありました。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

いつか主君の仇を取ることができたら、みんなで吉原の店を一軒貸し切って遊ぼう!といっていましたが、それには1000万円相当のお金が必要なのです。

討ち入り前夜___赤穂浪士の面々は遠くに吉原の明かりを眺めて、名残惜しそうにそこから去り、いつものそば屋に向かいました。

一杯16文(480円)のそばに、今夜はてんぷらを載せて一杯32文。

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

それが彼らの最期の贅沢でした。

雪の降る明け方4時。
江戸の町を駆ける火消し装束の一団があったのです。



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【決算!忠臣蔵】感想とレビュー

過去に観た忠臣蔵の作品が吹っ飛ぶ勢いの凄い映画です。

岡村さんの役が矢頭右衛門七のお父さんだったとは。

史実では病死だったはずなので、まさかこんなことになるなんて…と衝撃を受けました。

いやはや、岡村さん、凄いです。

彼の演じた矢頭長助は、決して激することなく静かなお芝居で堤さんを食う勢いでした。

ただただ、淡々とソロバンと数字を追い続けた人生。

その最期が、まさかあんなことになるなんて___と、正直驚きすぎて、映画館だったのに「うわ…っ」と声が出てしまいました。

その後を継ぐ同僚の貝賀弥左衛門も、矢頭以上に、みりみりとまるで砂粒をかき集めるかの如くにソロバンをはじき、銭勘定を続ける、その執念を見事に表すお芝居でした。

小松利昌さんはシン・ゴジラでも矢口蘭堂の元でゴジラ対策に奔走するスタッフを熱演しているので見たことがある人も多いはずです。

彼ら役型(文官)の苦労をバカにしたように番方(武官)たちは「やれ籠城」だの「討ち入り」だのと大きなことばかりを言いますが、そのために集まったら、アホのように飲み食いするので酒代がかかるし、怪しまれないようにと言い訳して屋形船をチャーターしたらこれまた湯水のようにお金が飛んでいくのです。

苦労はそのまま画面に現れる”金額”にリンクします。

かつて「武士の家計簿」でも大赤字の藩と家を立て直すための大リストラや緊縮財政をエンタメにしていましたが。

それを大きく凌駕する、切迫感とプレッシャーが凄かったです。

なのに、そういう大切なことを精神論や勢いでぶち壊していく番方(武官、武闘派)のアホっぷりを、荒川良々さんの堀部安兵衛らが体現してくれていて、その対比も興味深い物でした。

さて、異色すぎるキャラクターといえば、浅野内匠頭by阿部サダヲと瑶泉院by石原さとみ!

正義を愚直に追い求めすぎて藩をぶち壊すお殿様の暴走っぷりと、”極道の妻たち”並みの迫力のあるその妻。

従来の、凛々しいお殿様と儚げなその正室というイメージが吹っ飛んで、痛快ですらありました。

あれだけ図上演習やって事細かにシミュレートに付き合わせておきながら、最後の最期で、え、討ち入りすっ飛ばしかい?!というサプライズ(?!)も、さっぱりしていて良いですね。

そういえば、吉良上野介も出てきませんでした。
松の廊下でも血飛沫のみの登場という驚きの表現です。

ぶっちゃけ、綿密に詳細に全部詰め込んだらあと2時間以上はかかるので、メリハリの利いた展開ですっきりしていてよかった、と思います。

忠臣蔵を知っている人は大いに驚いて笑えるし。
忠臣蔵を見たことがない人は、ここからその世界を見ていけばよいのではないでしょうか。

ちなみに、30年ほど前に、浅野家と吉良家の直系のご子孫が今のJAXAになる文部省・宇宙科学研究所に在籍し、同じ敷地内で研究をしていたというウソのようなホントの話もあります。
そのご子孫の皆さまに、本作の感想をうかがってみたいものだなぁ、と思いました。


↑ 当時は江戸詰めもあった武士の言葉はどちらかというと江戸の言葉が強かった、らしい、という話もあります。


↑ これ、凄く珍しいデータです。換算しやすくて助かります。


↑ 中村作品での竹内結子さん、とても好きです。お勧めは「ジェネラルルージュの凱旋」、「ゴールデンスランバー」、「残穢」あたりを、是非。


↑ そうそう、岳ちゃんも良い味だしてました!彼がやると大高源五のキャラの幅がぐっと広がった気がする~~!


↑ 貝賀役の小松さんのコメントです。

↑ ここから、大河ドラマの「峠の群像」あたりに立ち返ってみると面白そうです。深作欣二監督の「四谷怪談」も良いぞ!

まとめ


↑ すごい!ガチ勢がいらっしゃった!泉岳寺の墓地、みっしり並んでいるから下調べは必須です。


↑登場の仕方からしてカッコ良かったんですよ。

岡村さんは今回この作品のためにソロバンを習ったそうです。

子供のころに習わされて嫌いになったソロバンを、こんな形でやり直すことになるとは、思いもしなかった、と。

しかし、踏ん張った裏には事情がありました。

ご指導くださった先生は、「引っ越し大名!」主演の星野源さんにも教授なさっていたのだとか。

同じ年に公開される作品の主演としては、ライバル心も芽生えるというものです。

その頑張りは、スクリーン上で見ることができます。

しかしまさか…忠臣蔵なのに討ち入りシーンがカットされるなんて。

大河ドラマ「真田丸」でたった15秒のナレーションと伝聞のセリフだけで関ケ原の戦いが終わっちゃったのと同じくらいの衝撃でしたね。

また、高見優さんのサントラも素晴らしかったので、ご覧になる時にはチェックしてみてください。

すんごい破天荒な忠臣蔵がきちんと風呂敷を畳むような終わり方をしたところには、音楽のパワーもあったのではないか、と推察しています。

そうそう、中村組では常連のキャストさんが多いですが。

ホラー、サスペンス、医療、時代劇なんでもござれな竹内結子さんと、「忍びの国」の印象がとても強い石原さとみさん。

男臭ーい世界の中で、異彩を放つ”りく”と”瑶泉院”でした。

面白かったです。

中村監督、次は何をみせてくれるのかなー、っと!

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